2013年6月9日日曜日

ずびーっと


少し前のことだけど
友達がやっている恵比寿のお店に「香り」の展示に行った。

アロマテラピーの先生が調合したイメージ別の香水が選べたので
ずびーっとそれぞれの種類の香りを比べた。

今の自分の気分はどんなものだろう?

一緒に言った友達は「これ!」とすぐに選べたのだけど
私は2種類のうち、すっかり迷ってしまいすぐには決められない。

「夜の森」か「自分の中の種、水、光」かどちらにしよう。。

「夜の森」ほうは、ひたすらリラックス、そのままソファーに潜り込んでよさそうな
優しい優しい香り。
「自分の中の種、水、光」は、優しく穏やかな中にも上を向いていく感じがあったので
そういうふうになっていければいいなという希望も込めて最後にこちらを選んだ。

香りの感じ方は説明として添えられていたテキストに
自分の意識がかなり影響されている気もするのだけど
最初に香り嗅いだ瞬間に、これは違う、これいいなというものは
瞬時に判断される気がする。

その後で香りを楽しむだけではなく
その中にある物語を設定して遊べるところが面白かったな。

家の引き出しに入れて、たまに思い出したときに嗅いだり手首につけたりしている。




2013年6月4日火曜日

はなれ瞽女



タルトは無事焼き上がった。
味は、まあまあ。
ぶっつけで作ったのでこんなものだろう。
林檎煮にレモン汁を入れすぎたが
その酸味が、バターとレーズンのラム酒漬けのくどさを中和してくれ
よかったかもしれない。

しかしお菓子というものには、恐ろしい量のバターが含まれているのです。
人に配るような出来でもないので、バターの過剰摂取におびえながら
朝食の代わりに一切れずつやっつける。


新聞を読んでいたら水上勉さんという小説家の特集記事。
福井県出身のかたで、その記事は原発関連の特集でもあった。

たぶんものすごく有名な方だと思うが不勉強で知らず。
しかし、心惹かれるものがあり、代表作をしらべたりしてみると
[はなれ瞽女おりん]の文字が。

あれ?これはずいぶん前にTV放送を録画しておいたものの、未だに見ていなかった
あの映画の原作ではないかしらん。
こんなきっかけもないと、この映画を見るのがまた先になってしまいそうなので
さっそく見てみるとこれがすごくおもしろかった!

篠田正浩監督。
出演、岩下志麻。原田芳雄。
1977年か。

こんな映画があったのだな。
映像に土着の生命力が宿っているようで救いのない物語なのに演技が輝いて見える。
今は重たくて情けなくどうしようもなく悲しいようなもの、でもなぜかかっこいいものを自分が欲しているのかもしれない。どうしたことだろうか。